愛知県・幸田駅（東海道本線）の駅前にオープンする（2024年9月24日オープン予定）ブリュワリーパブ＆シミュレーター体験施設『コノユビトマレ』の紹介です。
この店舗は、同じ岡崎で自動車関連製造業を経営する金星工業株式会社様の関連事業店舗。地元の新しい目玉施設として、飲食店舗内に実車SF14モノコックを使用したフォーミュラシミュレーター、4.1軸モーションシミュレーター、ハコ車ポジションの固定リジッドシミュレーターの合計3台を設置したシミュレーター体験施設です。
幸田駅前に位置するこの店は、レーシングシミュレーターへの乗車はもちろん、店舗内で醸造された地ビールが楽しめるという、ブリュワリーパブとレーシングシミュレーターのハイブリッド店舗となります。
■シミュレーター導入の経緯
今回の案件は、ブリュワリーパブを幸田駅前に新規立ち上げするにあたり、ただ地ビールと食事を楽しむだけでなく、オーナーの発案で「日本で最高に楽しめるシミュレーターを設置しよう」という思いから、元々オーダーいただいていた4.1軸モーションSIMに加え、新規でF1などのフォーミュラマシンが体験できるSFモノコックSIMと、ドリフトやグリップ走行などが楽しめる固定リジッドSIMの2台を加え、合計3台での稼働を目指して導入決定いただきました。
愛知県は鈴鹿サーキットとも近く、県内周辺には幸田サーキットやスパ西浦、美浜サーキットなどのミニサーキットが複数存在するなかなか稀有な土地柄。加えて、実はこの店舗には、世界限定50台のレクサスLFAの頂点とも言える『レクサスLFAニュルブルクリンクパッケージ』が展示される予定とのことです。
まさに、クルマ好きが集まりそうな店舗。ここに弊社ゼンカイレーシングのSIMをオーダーいただいたことに心より感謝申し上げます。
■導入されたシミュレーターのポイント
・すべてSIMUCUBE2（うち、SFと4軸の2台は最上位機種のUltimate）
・SFモノコックSIMは有機ELディスプレイ3面で驚きの画質と没入感
・SFモノコックはあらゆるフォーミュラマシンが走行可能
・4.1軸モーションではぜひレクサスLFAを乗ってみてください（富士のホームストレートをLFAを全開で）
・4軸と固定リジッドでは、VITA-01とvGranzの走行トレーニングも可能です（オリジナルMOD導入済み）
■“初”が詰め込まれたSF14モノコックシム／ZR-SF14-Formula
コノユビトマレに設置しているSF14モノコックシミュレーター／ZR-SF14-Formulaには、ZENKAIRACING製モノコックSIMとしては初採用となる、SIMUCUBE2の最上位グレード『Ultimate』を搭載しています。
このUltimateは、ほかのSPORT・PROと比較して、奥行きがありますがモーター径がコンパクトで、なによりもSteering Angle Sensorが22bitから24bitに強化されており、ステアリング1回転あたりの解像度（分解能）が約400万stepから約1600万stepに精度向上しています。これは、プロドライバーの感覚からすると非常に大きな違いで、本格的なコンマ何秒を詰めていくようなレーストレーニングをする場合には必須のデバイスと言えます。
こちらの店舗には今後、プロドライバーも多数来店される予定。間近でプロのテクニックを見るにはもってこいの場所になることでしょう。
また、モニターには海外製の有機ELモニターを初採用。新設計となったモニターフレームに加えて、DP（DisplayPort）接続が可能なため、映像出力に関してより安定して運用のできるシミュレーターに仕上がりました。
SF14時代のモノコックをそのまま使用しているこの筐体は、ポジションはいわずもがな“完璧”。ドライバー目線から見える視界（FOV）も実車に限りなく近い状態で設定していますし、サウンド出力のスピーカー設置場所もフロント2chとドライバー背面に2chを埋め込み、更に低音スピーカー（Butkicker）をタイヤ位置4か所に投入し、ドライバーの没入感を最高に高める仕掛けがされている特殊カスタマイズのSFシミュレータとなります。
■ZR-SF14-Formula（デバイス構成一覧）
モーターベース：SIMUCUBE2 Ultimate
ステアリング：Cubecontols CSX3-4パドル
ペダル：Heusinkveld SPS 2pedals（ブレーキブッシュ強化）
モニター：LG Ultra Gear 48inch 3画面
PC：Lenovo LEGION Tower
■ZENKAI-BRIDEに6点ハーネスを取り付けた4.1軸モーションシム／ZR-SX400-GT
GTポジションの4.1軸シミュレーターには、ZENKAIRACINGオリジナルのBRIDEシートを装着。バネ下に固定された6点ハーネスを装着することにより、減速時のGやコーナリングフォースをHANSを経由してダイレクトに身体へと伝えることができます。（6点ハーネス使用時は必ずHANSデバイスが必要になります）
日々進化を遂げるZENKAIRACINGの4.1軸モーションですが、この筐体の前後アクチュエータ間のホイールベースは1200㎜と少し短く設定しています。これにより、バネ上フレームの軽量化に加え、ホイールベースが短いことによりアクチュエータの動作フィールが非常にクイックかつリジットで、高いフレーム剛性を誇るZENKAI筐体だからこそ、限りなく動作遅延を少なくし、理想のドライブフィールを体感することを実現しています。
モーション設定自体も、ソフトウエア側の車両情報がもたらす重力加速度データのアウトプット強度に合わせてプリセットを変更できるようにしていますので、F1やLMHなどのフォーミュラ系車両、GT3／GT4のレーシングカー車両、LFAやGRヤリスなどの市販車と、ドライブする車両カテゴリに合わせてアクチュエータの動作フィールを最適化することが可能です。また、特徴的であるアクチュエータ固定しているストラット部や、バネ上とバネ下をつないで回転中心軸の制御をするトライアングル部など、ご興味あれば現地でご覧いただければと思います。（但し、アクチュエータ動作部はSIM稼働時は常に動いておりますので、小さなお子様が近づいて手を挟まれるなどの危険が無いよう、くれぐれもご注意ください）
SIMデバイスにおいて最も重要とされるペダルについては、デンマーク製の『ASETEK Invicta』を使用しています。ASETEK自慢のハイブリッド油圧シリンダーシステムが採用されたブレーキペダルに、ZENKAIRACINGオリジナルのロングトラベルキットを装着しており、レーシングカーから市販車まで幅広い車種のドライビングフィールをカバーします。元々、フォーミュラを前提としてストロークの短いASETEKペダルですが、ロングトラベルキットを使用することでストロークをロング方向に調整することにより、ハコ車の操作をするのにも最適なペダルフィールを実現することができます。
■ZR-SX400-GT（デバイス構成一覧）
モーターベース：SIMUCUBE2 Ultimate
ステアリング：Cubecontrols CSX3-4パドル
ペダル：ASETEK Invicta 3pedals（ロングトラベルキット組込み）
シート：ZENKAIRACING オリジナルBRIDE
モニター：SAMSUNG Odyssey G9 49inch1画面（240hz/1ms）
PC：Lenovo LEGION Tower
■ドライビングポジションにこだわった固定リジッドシム／ZR-SX100-GT／DRIFT
リジッドシミュレーターは、ステアリングやペダル、シフターからサイドブレーキに至るまで、実車の実測値に基づいた位置に装着されています。フレーム剛性を担保するベースフレームは、ZENKAIRACINGオリジナルのEVOフレーム。そこにAOC製32インチ3画面（240hz/0.5ms）、SIMUCUBE2 SPORT、オリジナルスペーサーを介して320パイディープコーンステアリングに吊り下げ型のHeusinkveld SPS3。なかでも独自のマウント方法で取り付けられたシフターやサイドブレーキは一見の価値アリです。（シフター、サイドはMOZA製）
このシミュレーターはハンコンシステムこそ鉄板のSIMUCUBE×Heusinkveldという構成ですが、ドライビングポジションにこだわり、ペダルには吊り下げレイアウトを採用した筐体となっています。市販車ベースのチューニングカーやドリフト車両、スーパー耐久車両などの走行体験やトレーニングにはベストマッチです。
■ZR-SX100 SPORTS & DRIFT（デバイス構成一覧）
モーター：SIMUCUBE2 SPORT
ステアリング：ZENKAIRACING Deep Steering／Cubecontrols GT Pro V2
ペダル：Heusinkveld SPS 3pedals（吊り下げ型）
シート：ZENKAIRACING オリジナルBRIDE
モニター：AOC 32inch 3画面（240hz/0.5ms）
PC：Lenovo LEGION Tower
