2024年2月17日(土)にiRacingで行われた、『全日本e-F4選手権』2024年開幕戦に、ZENKAIRACING e-Sports Teamからスタッフの岡田衛選手・兒島弘訓選手と、ZENKAIRACINGサポートドライバーである菅波冬悟選手の3台体制で参戦し、兒島選手が最上位の5位でフィニッシュ。岡田選手が8位、菅波選手が12位と、3台全てがポイント獲得を果たし、チームランキング首位という結果を開幕戦で持ち帰ることとなりました。
■Race Report
ロボコップ氏が主催するiRacingのイベントレース『全日本e-F4選手権』
FIA-F4車両を使用して行うレースで、日本のiRacerが集い、最速の称号を懸け参戦する、文字通りの全日本戦と言えるレースです。
2024年は全4戦行われ、3名1組の『チームチャンピオンシップ』で競われます。
ZENKAIRACING e-Sports Teamでは、常駐メンバーの岡田選手・兒島選手に加え、サポートドライバー1名を加える体制をとります。
今回は、GT300やフォーミュラ・ライツで活躍し、iRacingの知見も深い菅波選手を起用し出走することとなりました。
迎えた予選では、2017年の全日本FIA-F4選手権岡山ラウンドに出場した経験を持つ、75号車・兒島選手が1分28秒796で9番手を獲得。
これがZENKAIRACING e-Sports Teamでの最上位となり、72号車岡田選手は16番手、46号車(出走時の設定ミスにより車番が変更)菅波選手は24番手と、やや厳しい船出となりました。
全51台がコースに集まった『全日本e-F4選手権』2024開幕戦・岡山。
ルールは勝ち抜き戦となっており、まずは上位15台が決勝レースに進出できる15分間のレース1がスタートします。
スタート直後の2コーナー、菅波選手はスピンした車両を避けきれずクラッシュに巻き込まれ、マシン修復を余儀なくされてしまい37番手フィニッシュ。
敗者復活戦となるコンソレーションレースに挑むこととなりました。
一方、75号車の兒島選手はスタートから順位を上げていきますが、他車との軽い接触の影響でエアロを破損。ストレートスピードが伸びず苦しい戦いを強いられます。
それでもトップグループで果敢な走行を見せ、見事7番手でフィニッシュ。決勝進出を果たしました。
72号車岡田選手は決勝進出への足切りとなる15番手付近を走行。
中団での走行で接触を避けつつ生き残り、レース1を12番手で終え、こちらも決勝レースへコマを進める結果となりました。
レース1で37番手に沈んだ菅波選手は、コンソレーションレースに参戦。22番グリッドから決勝進出圏内のトップ10入りを目指します。
15分間のレースがスタートすると、持ち前のスピードとリアルレーシングドライバーらしい判断力でみるみる順位を上げ、レースを8番手フィニッシュ。決勝レース出場の切符を手にしました。
ZENKAIRACING e-Sports Teamが参戦チーム唯一となる3台全車進出を果たすこととなった決勝レース。
最終レースは30分/1ピットストップ義務のセミ耐久レースとなり、兒島選手が7番手、岡田選手が12番手、菅波選手は23番手よりスタートします。
菅波選手は5台を抜いてオープニングラップを18番手で終えたほか、岡田選手も一つ順位を上げ11番手。
兒島選手はバトルを仕掛けられた影響でややトップグループとの差が開き、スタートポジションの7番手を守りながら追い上げを開始していく展開となります。
後方から追い上げとなる46号車菅波選手は、レース経過10分・7周目にアンダーカットを狙った早めのピットインを敢行。
しかし、ピットレーン速度規制ラインがリアルとiRacingで違うことに気づかず、かなり手前から60km/h規制を始めてしまったことでタイムロスを喫します。
ポジションキープをしながらトップグループに食らいついていく75号車兒島選手は、トップ6台がピットインした翌周の18分半経過・13周目にピットイン。
ピットアウトと共に前の周にピットを終わらせたトップ集団に加わりますが、直後に009号車とのコンタクトがあり009号車がスピン。
実質の5番手となりますが、このアクシデントでややトップ4台との差が開いてしまいます。
72号車岡田選手は単独走行が続きスリップストリームの恩恵を受けられないレースが続きます。ピットタイミングを引っ張り、燃料が尽きる直前のレース経過25分経過・17周目にピットイン。
ピットアウト後は8番手復帰となり、そのまま8位でフィニッシュ。いぶし銀な走りでシングルフィニッシュを果たしました。
46号車菅波選手はピットイン後も激しいバトルを続けて追い上げ、ファイナルラップにも1台オーバーテイクを成功させ12位でフィニッシュとなります。
レース1でのクラッシュという逆境をはねのけ、決勝レースでポイントを獲得、さすがレーシングドライバーという所を見せてくれました。
ZENKAIRACING e-Sports Team最上位としてトップグループでの争いを続ける75号車兒島選手。
ファイナルラップまでその争いに加わり、最終的に5位でレースを終えましたが、iRating(iRacing内でのレベルを表す数値)係数を掛けた獲得ポイントは20.9と、優勝に匹敵するポイントをゲットすることに成功!
その結果、ZENKAIRACING e-Sports Teamはチームとして32.9ptsを獲得し、チームチャンピオンシップトップで開幕戦を終えることとなりました。
3台全てがポイントを獲得したチームは他になく、ZENKAIRACING e-Sports Teamの総合力を示すことができた1戦となりました。
■Drivers Voice
兒島 弘訓(ZR Driver)
予選9位/レース1 7位/決勝5位(係数1.9:20.9pts獲得)
練習時間はいつもよりは多くとれたとは思いますが、コンディション変化に対する対応力はまだまだ不足しているなと痛感しました。
ただ、コールドタイヤでの序盤のペースと勝負強さ、壊れたエアロでも決勝ではベストタイム2番手など、ポジティブな面は多く見つかったので反省すべきところはして、強みはより伸ばし、今後も優勝目指して頑張ります!
デイトナ24hから導入したコスティックさんのストラッセ・フォーミュラシート・RSFのポジションもベストポジションがみつかり、F4というフォーミュラ車両とも相まってノンストレスで完璧な筐体でした。
モーターのR21のセッティングも菅波選手がSIMUCUBE2と勘違いするほどの仕上がりとなってきましたので、この筐体で次こそは結果を出しにいきます!
【ZR-SX100 Formula 仕様一覧】
モーターベース:MOZA R21
ステアリング:Cube Controls F-PRO
ペダル:Heusinkveld Sim Pedals Sprint 2Pedal
岡田 衛(ZR Driver&Team Manager)
予選16位/レース1 12位/決勝8位(係数1:8pts獲得)
今回は参加台数が51台、日本人上位ランカーが殆ど総出しているような大会で、参戦した3台全てがポイント獲得できたことは本当に素晴らしい結果だと思います。
特に兒島選手は、運があれば表彰台も狙える速さがあったので、次回ポイント係数1になるのは納得ですね(笑)
僕自身は練習サーバーでのクラッシュが印象に残ってて、とにかく何としてでも生き残ることに振った結果、特に印象無く気付いたら8位という感じでした。
それがこういうレースでは大事だと僕は思ってるので狙い通りと言えばそうなんですが・・・もっと『攻め』てもよかったかもしれませんね。
今回使用した『ZR-SX100シバタイヤコラボAttackモデル』は、墨田ファクトリーにあるシミュレーターの中でも僕のお気に入りで、バシっと決まっているポジションはiRacingのFIA-F4のような、ワンミスで落としたコンマ数秒が結果を左右する、ミスできない車を扱うときに強力な武器になっています。
個人的に扱いなれているMOZA R16 × MOZA CRP Pedalという仕様も、信頼できたことで決勝で順位を上げるレースが出来たと思います。
【ZR-SX100 シバタイヤコラボAttackモデル 仕様一覧】
モーターベース:MOZA R16
ステアリング:MOZA FSR Steering
ペダル:MOZA CRP Pedal Kit
【MOZA RACING】R16バンドルセット CRPペダル&FSRステアリング | ZENKAIRACING/公式オンラインストア
菅波 冬悟(Support Driver)
予選24位/レース1 37位/コンソレーションレース8位/決勝12位(係数1:4pts獲得)
諸事情によりレース当日まで練習が出来ない中での参戦になりました。
参加者の皆様のレベルが想像以上に高く、予選はかなり後ろの方でしたし、レース1もクラッシュに巻き込まれる形で戦線離脱しましたので予選落ちかなと内心思っていましたが、なんとか敗者復活戦で10位以内に入れ、決勝も大きく順位を上げられたので楽しくレースが出来ました。
また、今回は自宅のSIMではなくゼンカイレーシング墨田ファクトリーのSIMを使用しての参戦となりましたが、ドライビングポジションが凄く良い状態でドライブ出来たので終始集中力を切らさずに走ることが出来ました!
【ZR-SX400 GT 仕様一覧】
モーターベース:SIMUCUBE2 Sport
ステアリング:Cube Controls GTX
ペダル:SIMUCUBE Activeバンドル3仕様
全4戦のシリーズで最高の形で開幕することができたZENKAIRACING e-Sports Team。
第2戦以降もチームの総合力を武器に取り組んで参りますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします。